この雑誌の購読を始めた36年前から、ベスト10をまとめ上げることを「みすず」出版社でしていただけないかと思っていて、ある年は自分で「正」の字書いてノートにまとめてたこともあります。が、大変な時間がかかりますので、それ自体は楽しい暇(時間)つぶしなのですが、確か1回挑戦して止めました。
で、今年は、定年3年目・再雇用・非常勤講師で、多少時間の余裕もできたので、気軽にページめくって、追いかけてみたいと思います。ですので、正確なベスト5ではありません。その点は、ご容赦下さいませ。
ダントツ1位 ハン・ガン「別れを告げない 」(2024/3/29)
ノーベル文学賞ですから、当たり前ですね。この本と共に、「少年が来る (新しい韓国の文学 15) 」( 2016/10/27)を上げられている方も数人おられました。
書評としては、
2位(既にここから後は、どれもほぼ一緒)松浦 寿輝, 沼野充義、田中 純「徹底討議 二〇世紀の思想・文学・芸術」(2024/3/7)
4,620円します。が、「何といても好ましいのは、この激動に半世紀近く関わった三者三様の人生が織り込まれ、生きたドキュメンタリーの形をなしていることだ。二〇世紀文化の異様な豊かさに比べ、AIが支配する二一世紀文化の何たる貧相ぶりか」(亀山郁夫)との高い評価を得ています。しかし、今始まったばかりの「AIが支配する二一世紀文化」が、「貧相」だと言われても、「???」とは思います。
3位 濱口竜介「他なる映画と 1 ・2」(2024/7/3)
これなどは、1,2合わせて5,500円します。斎藤環氏の書評から、「対話実践」による偶然性の重視や、「イタリア式本読み」というのがあって、それは「いかなる感情も交えず、棒読みで本読みを繰り返つこと」らしいのですが、それによって「そのセリフを口にする時の感情は宙吊りになる」そうです。分かったようで分からないので、この本を読んでみるしかないのですが、全く時間とお金との相談です。
4位 その斎藤環「イルカと否定神学――対話ごときでなぜ回復が起こるのか (シリーズケアをひらく) 」( 2024/10/7)
こちらは出版社が「医学書院」とあるので、さぞかしお高いご本でしょうと思いきや、2,200円。安いといえば安い。カバー帯には「対話という魔法はゆっくりとその全貌を現しはじめた。この魔法のすばらしさは、謎が解けても効くことである。」と、かなりかっこいいコピーが書かれていて、「対話の中で語りえないものが語られ(ラカン)、コンテクストが転換される(ベイトソン)プロセスが「オープンダイヤローグ」。そこで重要な一原理が「ポリフォニー」であった」(岡崎宏樹:社会学)らしい。やはりこちらも、値段はそう高くはないので読んでみたいが、なんだか内容が難しそうです。
5位 互盛央「連合の系譜」(2024/5/2)
何と、16,500円。もうこうなると近くの図書館に買ってもらうしかない。が、果たして、緊縮財政の地方図書館が買ってくれるかどうか。1286+127ページ、本文二段組、1.6㎏。確かに「片手に持って読めない」「怪物」(丘沢静也;ドイツ文学)。グレン・グールドの「ゴルトベルク変奏曲」は、40年前の大学時代の「道徳書」、浅田彰「構造と力」で大好きになり、ピアノなんて(もちろんチェンバロも!)弾けもしないのに楽譜を広島市紙屋町のヤマハまで買いに行った思い出もあり、何とか読みたいと思うのですが、なにせ16,500円の怪物君。垂涎の的で終わるか、どこかの公立図書館にでも買ってもらうか。図書館との絡みは、今後のご期待、カミングスーン!
以上、第5位までです。なんで5位までかといいますと、今は、その縛りはないようですが、「みすず」1/2月合併号時代には、アンケートに上げていいのは「お一人様5冊まで」の書かれていましたので。
これ以上、もっともっと、ずっとずっと楽しめる「みすず読者アンケート」ですので、まだまだ、続きをご期待ください。
予定としては、
① 私の2024年のおすすめ本(こんなの、誰が、知りたいのかよ! ではありますが)
② 「再読する快楽」について
③ 図書館利用と町の本屋さんと移動図書館の思い出
などなど。どれも、何だか地味ですが・・・。
今日は、ここまでと致します。
読んで頂き、ありがとうございました。
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